*補追* アブラハムの史実性 41p  118p

尚、先述した古代マリ文書(BC・1900年頃?)には、しばしば「ベニヤミン」(部族)の単語が登上する。
そこでは、「ベニヤミン」(部族)は、マリ王国の命令に反抗する反逆集団として、敵対的に言及されている。(彼らが後の「ハピル」を形成したのかもしれない。)

年代的に考えれば、アブラハム(部族)とほぼ同時代に当たる時代に、既に「ベニヤミン・部族」(アブラハムのひ孫)は存在していた事になる。(それがヤコブの子に相当するかは不明だが)

この事から類推すると、本文で述べた様に、メソポタミアのウルからカナンに移住したアブラハムが、当地で得た孫とされるヤコブ(イスラエル部族)は、実は、アブラハムの到着以前から、カナンの地に存在していた、と考える事が可能である。

この場合、ヤコブ(イスラエル部族)がアブラハムの孫として描写されている理由は、カナンの地に既に定住していたイスラエル部族が、アブラハム部族の持つシュメールの先進思想・文化を受容した事を表現するため、なのかもしれない。(文化的に低いイスラエル部族が、高い文化を持つアブラハム部族の先進思想・文化、を受容した。)

*C・ゴールドンは、イスラエル12部族の先祖が、ヤコブの子であり、兄弟として描写されている理由は「イスラエル12氏族の結束を固めるために後代に創作された話である」と推測している。


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